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~ 校長室の窓から ~ 「クリスマスミサを終えて(全校へのお話)」

2016.12.22

 今日お配りしたクリスマスカードは、ルネッサンスを代表するイタリアの画家ラファエロの作品「小椅子の聖母」です。
おそらくラファエロの作品の中で最も愛されているものの1つでしょう。
中1の皆さんは初めてですが、毎年クリスマスのミサ終了後に神父様から祝福していただいたクリスマスカードを
お渡しします。大切に持っていてくださいね。

ミサの様子 – 司式 牧山善彦神父様 –

クリスマスカードの配布

 さて、いよいよ明日から冬休みに入ります。皆さんにとって2016年はどんな年でしたか。
振り返ってみると今年は予想外の出来事がいろいろあった1年でした。
7月には世界中が注目していたイギリスの国民投票の結果が大方の予想に反しEUからの離脱となったこと、
最近では選挙の行方にかたずを飲んで見守っていたアメリカ大統領選挙の結果が、学歴・経歴・人脈・選挙資金など
すべての有利な条件がそろっていたヒラリークリントンが負けてしまったことが記憶に新しいところです。
又、日本では、熊本の大地震や、以前では例を見ない三度にわたる北海道への台風上陸と自然の脅威に関することも
次々に私たちの身の回りにも起こりました。そして毎日聞いている天気予報でも気象庁観測開始以来初めてという言葉を
何度も耳にしました。つまり私たちを取り巻く自然環境も何かの原因で同じことの繰り返しではなくなっていることを感じました。昨日は井上ひさし作「父と暮らせば」を皆で鑑賞し、夕方にはキャンドルトワイライトが催されました。
この中で、シスター堀のお話が心に残ったのでご紹介します。

【  もう一人の博士  】
クリスマスエピソードの中に、東方の3人の博士(占星学者)達が贈り物を携え、労苦の旅をしながら
生まれたばかりの幼子イエスを拝みにやってきた、というのは有名なお話。
あまり知られていないのですが、実は旅の途中でもう一人の博士がいたそうです。
この博士は、幼子イエスへの贈り物として、すべての持ち物を売り払って準備した「サファイヤ、ルビー、真珠」を持って、
仲間より少し遅れて旅をします。しかし、途中で道端に倒れている人、ヘロデ王の命令で殺されそうになった幼子、
病人を助けるために宝石を使ってしまい、探し求めていた主イエスに出会ったのは、すべての贈り物を失った33年後、
まさにイエスが十字架にかけられた時でした。何の贈り物も持たないことを嘆く、瀕死の博士の耳に、
美しい主イエスの声が聞こえました。
「わたしの兄弟である、これらの最も小さい者のひとりにしたことは、わたしにしたことなのです。」

神様は一人一人の隠れた善い行い努力も知っていてくださるというお話に、私もとても力づけられました。

講堂ロビーの馬小屋

キャンドルトワイライト – Sr.堀のお話 –

 福祉委員会、管弦楽部の皆さんは、今日これからハンド・イン・ハンドや、「ささりんどう」訪問に行きますが、
きっと、皆さんのあたたかい気持ちがお伝えできるでしょう。
今、平和のうちにクリスマスを迎えることへの喜びを感じています。高3の方々は、いよいよ今まで培ってきた力を発揮するチャンスが近づいてきましたね。
勉強のみならず6年間この清泉で学んできた様々な体験がきっと何らかの力になるはずです。
健闘をお祈りしています。

では、新しい年に向けすべての人の心が平和と喜びで満たされますように!

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