学びを支える4つの柱

平和の種を蒔く人となる——そのためには、文系や理系の枠に捉われず多角的に問題解決を目指すことのできる確かな「学力」と、自らの力を他者のために発揮しようとする「心」のどちらも必要です。清泉には、これらを伸ばす4つの教育プログラムがあります。

Special
Program

01

INSPIRE Yourself

ライフ オリエンテーション プログラム

「自分」「他者」と出会い、
「世界」に飛び出すプログラム

中1

愛、無償性

中2

一致・兄弟愛

中3

和解・平和

高1

自由、責任

高2

真理
喜び・希望

高3

正義・連帯
生命の尊重

世界の中で、自分の力を
どう活かして生きるか

しなやかに強く自分を持ち続け、凛として輝ける女性になること——ライフオリエンテーションプログラムは、キリスト教精神に基づいて「心」を育てる、本校の教育の根幹をなすプログラムです。

ライフオリエンテーション

人生の指針を見つけ
心を育てる総合的プログラム

6年間をかけ、学年行事を通して「清泉が大切にする10の価値」に触れていくプログラムです。様々な出会いや体験によって生徒が自らを省み、他者とのかかわりの中でどのような人として生きていくかを考えます。

宗教倫理の授業

「自分」「他者」「世界」との
出会いのきっかけをつくる

中1から高3まで6年間の必修科目であり、毎週設定されています。中学ではキリスト教に関する学びを、高校では人権や環境問題などの社会的課題について倫理的観点から考えを深めます。

ダイバーシティを
身につけるプログラム

多様な社会を生き抜くうえで必要な力

他者と共生・協働していくために、相手の価値観や背景を受容する素地を養います。障がいをもつ方やイスラム教の方とのかかわり、メディエーション講座を通じた紛争解決法の学びなどを経て、多様性を生き抜く力を身につけます。

成長の糧となる
課外活動や学校行事

多くの経験や失敗から、
“自分らしさ”を追求する

清泉では、人間形成に大きな影響を与える中高時代だからこそ、部活動や様々な行事に打ち込む経験が授業と同等に重要であると考えています。成功や失敗、仲間との協力を通じて自らの適性を理解し、どのような人として生きていきたいかを追求します。

Messagefrom Student

前例のない挑戦を成功させるため、
仲間と共に走り抜けた日々

高校3年生 Sさん

私は中学三年生から清泉祭実行委員として活動してきました。清泉祭の魅力は中高による学校全体の一体感にあると思っています。2024年、清泉祭のスローガンは“フリースタイル”。先輩方から受け継いだ伝統を大切にしつつ、前例に捉われることなく、生徒一人ひとりの輝きと今の清泉らしさを、よりリアルに映し出すことに挑戦しました。生徒から寄せられた新しい挑戦を成功させるため、先生方や実行委員のメンバーと当日まで意見を重ねてきました。実行委員長として仲間と一緒に同じ目標を目指して多くの課題を乗り越えて得た大きな達成感と充実感は何物にも代えられません。

Special
Program

02

CONNECT To The World

グローバル プログラム

世界が広がる、未来が変わる
清泉のグローバルプログラムで
育む学ぶ力

多様な文化と出会い、
共に成長する学びの場

清泉の考えるグローバル教育とは、異なる言語や文化、多様な価値観を理解し、国際的な視野を広げる「グローバルマインド」を育てることです。個々のニーズに合った様々なプログラムに参加し、国際社会を舞台にした新たな学びの一歩を踏み出しましょう

個々の成長に合わせた英語の授業

中1から始まる習熟度別少人数制

中1~2はSE・AE・AREの3つのクラスで、生徒の入学時の英語力を適切な指導で伸ばしていきます。中2に進級する際に基準を満たせば、上位のクラスに行くことも可能です。

各教科の特徴 外国語科

SEStandard English class

4技能を基礎から丁寧に学ぶ標準クラス

AEAdvanced English class

入学時に英検3級を取得済みの生徒対象クラス

AREAdvanced Returnees’ English class

グローバル入試・帰国生試験B方式で合格した生徒対象のクラス

姉妹校ネットワークを生かした国際交流

アイルランド・ベトナム・
清泉インターナショナル

世界各国にある清泉の姉妹校ネットワークを活かし、アイルランドでは語学研修を、ベトナムでは奉仕活動と平和学習を実施しています。また、自宅から通える1週間のインターナショナルスクール国内留学では、語学力と友情を育みます。

栄光学園との
共同プログラム

ボストン(アメリカ)・セブ島(フィリピン)

カトリック校、栄光学園の母体であるイエズス会が運営する海外の学校へ出向き、栄光生と共にプログラムに参加します。ボストンカレッジではエンパワーメントプログラムを、セブ島のSHS(Sacred Heart School)とは交換留学を実施しています。

模擬国連大会

語学力と交渉力を伸ばし、
日本から世界の舞台へ

校内で開催する年2回のほか、校外の大会では全日本高校模擬国連大会や英語で行われるJMMUNなどに参加し、様々な賞を受賞しています。毎年出場しているバンコク(タイ)の国際大会では、2024年にベストポジションペーパー賞を受賞しました。

Messagefrom Student

姉妹校で得た、仲間、挑戦する勇気、
そして自信

高校1年生 Tさん

初めての海外経験となるこの研修で、私は今まで遠い存在だと感じていた海外の人々が日本に住んでいる私達と同じように生活をしていることを肌で感じ、身近に感じることができました。また、姉妹校の子とコミュニケーションをとろうと慣れない英語で必死に話し、通じあえた経験は私の大きな自信となりました。校外での農園学習の際には、鶏を5羽も自分の体に乗せてしまうほどのアイルランドの子達の活発さに影響を受け、私も沼地ジャンプに挑戦しました。大自然のなかで何にも恐れずに楽しんでいるみんなの中に混じり、思い切り泥だらけになった経験は、挑戦の先にある楽しさを知った最高の体験でした。この語学研修を通して学んだ、躊躇せずに思いきって行動することの大切さと素晴らしさは、私のこれからの生活のいろいろな場面に活きると思いますし、活かしていきたいと思います。

Special
Program

03

BROADEN Your Horizons

ライフ ナビゲーション プログラム

変化の激しい社会を生き抜くための創造力や継続力を磨く

未来を切り拓く“知”を創造する

確かな学力や論理的思考力に加え、柔軟で創造的な解決法を生み出す力、そして道筋を見出すまで諦めずにやり切る力を身につけることを目指すプログラムです。様々な探究活動や社会との接点を通して、より具体的に自らの将来の目標を明確化していきます。

65分授業の実施

確かな学力と探究心を身につける

清泉の授業は、1コマ65分・1日5コマを基本とし、ワークや探究などインタラクティブな時間を充分に確保するとともにICT機器を活用した主体的な学びが特徴的です。また、授業時数の多さを活かした無理のない先取り学習を実施しています。

My Story Project(MSP)

社会に興味・関心を持ち、
主体的に関わり貢献する

MSPは、中学3年間を通して行われる探究プログラムです。自らの関心ある物事を、短期的・長期的な目標を立てて深く掘り下げ、各自の課題に合った表現形式でまとめます。

中1・中2

  • Google Workspaceの活用を学ぶ
    • ICT特別講座
  • 情報収集の方法を学ぶ
    • 新聞記事の活用法
    • 図書館の利活用法
  • 「問い」の作り方を学ぶ
    • 質問づくりワークショップ
    • 探究テーマ探し

中3

  • 探究の実践
    • 情報収集、分析、考察
    • フィードバックと追加研究
    • プレゼンテーション

様々な大学との協力・連携

生徒の好奇心・探究心が昇華する経験

将来の目標に近づくためには、卒業後にどのような環境で学ぶべきか——このことを考える上で、大学の学びを実際に体験する機会は非常に重要です。清泉では、高大連携を結ぶ大学をはじめ、様々な大学と協力して生徒の希望する進路の実現を目指しています。

放課後の多彩な学び

好奇心を広げ、その先へ踏み出す学びを
サポート

終礼後から最終下校までの時間を活用し、学びを深める様々な機会が設けられています。英会話やスペイン語、中国語が学習できるFLIPや、不定期開催のサイエンスラボなど、一人ひとりの好奇心を学びに変換できるプログラムがあります。

Messagefrom Student

行動経済学を探究して見えたもの

高校2年生 Sさん

私が中3で取り組んだMy Story Projectのテーマは「行動経済学で日常の問題を解決する」というものでした。「池上彰のニュースそうだったのか!!」というテレビ番組を見ていて興味を持ったのがきっかけです。行動経済学とは、人間の心理を分析し経済学に活かすというものです。そこで、実際に学校の中で起きている課題を見つけ、解決方法の模索、実験、考察というプロセスを経て論文を作成しました。これまで私は校内外の模擬国連に参加しており、国際関係や国際問題などについて学んでいくなかで、各国の思惑あるいは政策などはそれぞれの経済と密接に関係していると気づきました。My Story Projectで学んだ行動経済学の視点から、よい世界を築き上げることができるのではないかと思っています。これからも日々の学びを大切に、広い視野を持って、自分には何ができるのかを考えていきたいです。

Special
Program

04

EXPLORE The Sciences

サイエンス・ICT プログラム

科学技術やICT を駆使して
社会に主体的に関わり
貢献する人となる

未知なる世界へ好奇心と探究心を持って

より良い社会を創造するためには、日々進化する科学技術やICTの力を大いに活用することが求められます。清泉では、恵まれた自然環境と充実したICT設備を活かし、文系・理系問わずすべての生徒が科学とICTの素養を身につけることを目指しています。

理科野外学習

年1回、生きた自然に
ダイレクトに触れる一日

清泉オリジナルの教材を使用した、本物の自然に触れることでしか得られない学びを50年以上続けています。中1は本校敷地内で自然観察、中2以上は校外で火山や地層、植生の観察を行い、人知を超えた自然への畏敬の念と好奇心を育みます。

中1: 校内での実習

  • 野外実習入門
  • 校内の動植物の観察
  • 森林観察

中2: 箱根

  • 神奈川の地質と火山活動の観察

中3: 三浦半島

  • 海岸動物・砂浜の植物
  • プレートテクトニクスによる地殻変動の観察

高1: 真鶴・箱根

  • 探究の実践
    • 照葉樹林と夏緑樹林の観察
    • 乾性遷移と湿性遷移

実験・観察を重視した授業

教科書に収まりきらない科学の可能性を知る

清泉では、実際に自分の手を動かし、五感を使って体感する授業を大切にしています。4つある専用実験室や一人一台の顕微鏡を活用した実験・観察とレポート作成を通して、自然現象にアプローチする方法を習得します。

理系進路選択支援プログラム

理工系分野で活躍する道を拓く

国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が主催する女子中高生のための特別プログラムに参画しています。将来、理工系分野で活躍する道が選択肢に入れやすくなるよう、教科や科目面の支援だけでなくキャリアの面でもサポートしています。

プログラミング・ICT 教育

現代社会に必要なデジタルスキルを育成

中1は、全員が年間を通じて体系的にプログラミングを学びます(中2からは希望者のみ)。高1が履修する情報Ⅰではより高度なプログラミング実習やデータ活用を学び、高3では大学入学共通テストに向けた実践的な問題演習講座を開講しています。

Messagefrom Student

清泉は、自分の興味を
思い切り追求できる環境

高校2年生 Mさん

私は清泉女学院に来て、研究することが好きになりました。大きな要因になったのは、中学3年次にあったMy Story Projectという探究活動で、一年かけて自分の興味がある物事を研究し、三学期に発表します。何よりすごいのは、生徒は一人ずつ先生に担当していただくことができ、マンツーマンで研究をサポートしてもらえる点です。この一年の経験で、私は、何かをひたすら追い求めていくことの楽しさを知りました。研究の虜になった私は、高1になって、化学グランドコンテストに出場し、大学教授や様々な企業の社員の方と自分の研究について語り、アドバイスをいただきました。ここでの経験は私に、また一つ、誰かと語り合えるようになるという研究の面白さを教えてくれました。My Story Projectに限らず、清泉女学院は自分の興味があることを追求することができる学校だと思います。