~ 校長室の窓から ~「 後期始業の言葉 」
2016.10.03
皆さん、おはようございます。今日から後期のスタートです。
いよいよ今年度の後半に入りました。前期の終わりは清泉祭でフィナーレを飾りました。清泉祭の日程が秋に移ってから2年目を迎え、実行委員会や各クラブも少しずつ9月の清泉祭のペースが定着できてきた感があります。私にとっては、9月は長く感じましたが、これからは日没が1日で約1分ほど早くなっていくので、10月以降はあっという間に過ぎてしまいそうです。このあと10月、11月と大きな大会に臨むクラブもありますが、今年度の目標「SURSUM CORDA」(スルスムコルダ-心を高く上げよ-)を心にとめ精一杯チャレンジしてください。
そして今日から今年度のノーベル賞各分野の発表があります。今年も日本人の受賞が予想されていますが、いつの日か清泉卒業生が関わった発表が行われることを期待しています。
ところで、先週の水曜日に東ティモールから帰国中のシスター中村が現地のお話をしてくださいました。全員伺えたわけではないのでここで紹介します。シスター中村は私たちの先輩です。さらに本校で英語の先生をされていましたが、その後東ティモールに行き、その国の独立のために奔走されました。
そのお話の中で印象に残ったことは、東ティモールは隣国のインドネシアに侵略されていた24年間に人口の3分の1が戦闘や飢餓で死亡したこと。独立運動には皆さん位の年齢の子供たちも参加したこと。映し出されたスライドには、戦闘により殺害された人々の生首が沢山つるされていたものもあったこと。このようなことが起こっている事実を、世界中から忘れ去られていたこと。そして現在でも十分に食べられない、教育も受けられない人が沢山いること。
雨期になると水飲み場の蛇口から泥水が出てくるし、道路も整備されていないこの国に飛び込み20年以上も子供や若者を支える活動を続けているシスター中村に、「この国の魅力は?」とうかがうとこう答えられました。「私はこんなにもすてきな国を見つけました。それは『イエス・キリストはご受難を通して復活しました』、それと同じように、『東ティモールの人々も長い苦しみの日々に耐え独立を果たした』ことです。」と。なるほどと納得した次第です。
お話が終わると、「次の用事があるので」とすぐに帰られました。シスターは髪も黒々、お肌もつやつやでいつもニコニコエネルギッシュです。バス停までお見送りし、握手をしてシスターのエネルギーを分けていただきました。
先日、放送朝礼でシスター大河内が前期を振り返ってみて「神様からのぞまれるような挑戦を何回しましたか。」と問いかけられましたね。私もちょっとドキッとし、次の目標を考えました。「なるべく学校の中を歩いて、皆さんの学校生活をよく見て、皆さんと沢山話をする」ことにしました。
さて高3の皆さん、清泉での学校生活も正味2ヶ月ほどになりました。健康を維持しながら充実した日々を送ってくださいね。
今日の聖書の言葉「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。」を実行して心穏やかな日々を共に過ごしていきましょう。