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校長ブログ

~校長室の窓から~ 「放送朝礼のお話 国語科 齋藤先生」

2024.09.10

おはようございます。国語科の齋藤瞳です。今月の月目標は正義と連帯です。
月ミサは20日(金)16:15から聖堂で行います。7,8,9月生まれの方は祝福もいただけます。ミサ後はミニパーティーもありますので、ぜひいらしてください。

おとといの土曜日、仕事終わりに大船駅前で開かれていた大船夜市に遊びに行きました。大船中のお店が屋台を出して、自慢の料理を振る舞っており、たくさんの人が楽しそうに賑わっていました。その中で、陸前高田市の日本酒をお作りになっている方から、お兄さん自慢のお酒についてお話を伺い、愛情込めて作ったお酒であることが伝わってきました。この夜市に行かなければ出会うことのなかった人との繋がりに感謝です。
また夜市で復興のお手伝いされている保護者の方ともお会いし、普段の学校とはまた違った場所での出会いが、私たちのつながりを強くしてくれるように感じました。

一方で、認知症の方にひどい言葉をあびせる家族の話を聞きました。自分の母親の現実に合わないおかしな発言に対して暴言を吐いてしまう息子さんの話です。つながりをみずから断ち切るようなその息子さんの発言に大きな衝撃を受けました。なぜこんなにも衝撃を受けてしまうのか…。お母さんや息子さんの気持ちを考えると何が正しいことなのかわからなくなったこともありますが、何よりも、わたしの中に他者とのつながりを求める自分自身がいるから、つい衝撃を受けてしまったのだと思いました。そして、私自身がひとりぼっちでいることを感じ、そこで私の恩師である西経一神父様の言葉がふと心に浮かんだのです。

君は運動会をするために生まれて来たのではないんだよ。だから走り続けて疲れたのだったら、休めばいい。ゆっくり休んで、自分を見つめてごらんなさい。そこに「ひとりぼっち」が見えてきます。そのひとりぼっちのかなしみを、ゆっくりと、そしてしみじみと味わってごらんなさい。神さまが、君に、ひとりぼっちのかなしみを与えら
れたのは、愛が生まれるためなんだ。なぜなら、ひとりぼっちのかなしみを知らない人が、愛を知ることはないからだ。そのあたたかさも、ぬくもりも、やすらぎも、ひとりぼっちのかなしみを味わった人だけが手に入れることができるんだ。

逃げたり忘れようとしたりするのではなく、恐れずに、ひとりぼっちと正面から向き合いなさい。そして、落ち着いて、しずかに、ひとりぽっちであることを確認しなさい。そのさみしさをしみじみと味わいなさい。そのかなしみを心にしみ込ませなさい。そうすると君の心は深く広くなっていって、やがて、その奥底に、愛を求めている君自身がいることに気づくことでしょう。
愛は、ひとりぼっちのかなしみから生まれます。かなしみを深く味わった人だけが、愛深い人となることができるのです。君も愛深い人となりなさい。心やさしい人になりなさい。思いっきりやさしい人におなりなさい。ひとりぽっちにやさしく手を差し伸べる人になりなさい。そのとき君は、自分自身のひとりぼっちも同時に、愛によって癒やされていることを思い知ることでしょう。

今月の月目標は、正義と連帯。私たちが人と繋がりを求めて、そして誰かと繋がれると嬉しいと感じるのは、私たちがひとりぼっちだからです。かなしみを知っているからです。
愛深い人となるために、日々の学びや清泉祭を通して、私たちが繋がりを実感することができますように、心からお祈りしています。 

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